日本人は金融に対する知識や意欲(金融リテラシー)が非常に低く、収入源として会社からのお給料という一つの手段しか持たない人があまりに多すぎる。
そういった人は経済的な自由を持たないため、会社に縛り付けられる(残業)時間も多くなる傾向があり、ひいてはそれが家庭の充実をも奪っている、と著者は説きます。
さらに、金融リテラシーを身に付けて、自らの身を守り充実した人生を送るための10のステップとして、以下が提唱されています。
1.リスク資産への投資の意思を固める
→ 金融リテラシーを高めるためには、実際に投資をしてみることが一番の早道
2.リスク資産に投資する予算とゴールを決める
→ 目安として以下のゴールが示されています
【20代後半~30代後半】生活資金の6ヶ月~2年分を貯める
… いつ会社を辞めても食うには困らないぞ、という状態を作り出すことによって、
会社に縛られること無く自由に意見を言い、時には転職だってできる身軽さを手に入れる
【40代前半以降】労働収入の10%から30%を金融収入で積み上げる
… 雇用の流動性は低くなるので、万一の場合に備えた蓄えを手に入れる
3.証券会社に口座を開く
ネット証券が手軽でオススメ
ただしキャンペーンなどに乗せられて不要な取引をしないよう注意
4.インデックス型の投資信託の積み立て投資を始める
投資の基本は分散投資。
それを最も手軽に実践できる投資信託から始めるのが初心者向き。
初心者向けのキーワードは「ノーロード」と「インデックス投信」。
また、次の4つに25%ずつ投資する。
a.日本株式のインデックスファンド
b.日本債券のインデックスファンド
c.海外株式へのインデックスファンド
d.海外債券へのインデックスファンド
投資先だけでなく時期も分散させるため、定期的に定額を積み立てていくのが良い。
5.数ヶ月から半年、「ながら勉強」で基礎を固める
4.で投資した投資信託の値上がり・値下がりを追う、買った投信に関するレポートなどにざっと目を通して
経験値と知識を高めていく。興味が沸いたら書籍なども参考にする。
6.ボーナスが入ったら、アクティブ型の投資信託にチャレンジ
ボーナス(余裕資金)で、少しリスクの高い投信にチャレンジする。
・「4つに25%ずつ」のバランスを忘れない
・少し値が下がったとしてもあたふたしない
7.リスクマネジメントを学ぶ
基本は「分散投資」「ドルコスト平均法」。
さらに意識すべきはシャーププレシオ。
8.リターンが安定したら、投資信託以外の商品にチャレンジ
半年~1年位してからが目安。
世の中には株式の情報があふれているが、株式はシャーププレシオの観点からすると
あまり良い投資対象ではないので注意。
9.応用的な勉強に少しずつチャレンジ
金融の理論や考え方について、本やセミナー参加などで更に知識を磨く。
10.金融資産構成のリバランスの習慣をつける
運用成績を定期的にチェックし、25% × 4分野 のバランスが保たれているかチェックする。
バランスが崩れている場合には調整する。
「投資 = 株」のような本が氾濫している中で、敢えて投資信託からスタートすることを紹介し、
リスクに対する考え方をしっかりと説いていることに非常に好感をおぼえました。
さらにその道のりを10のステップというToDo にまで分解しているため、いますぐにでも動き出そう!
という気持ちになります。
この本の影響で、早速証券口座の資料を取り寄せました。
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