2010年1月27日水曜日

[Book] もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎 夏海

●概要
ドラッカーの「マネジメント」に従って野球部を甲子園に導く、という一風変わった小説風ビジネス理論書。

●詳細
要所要所でドラッカーの文献からの引用があり、それを野球部に当てはめたら?という視点からわかりやすくドラッカーの理論を噛み砕いています。

例えば
・専門家は専門用語を使いがちである。ところが彼らは理解してもらってこそ初めて有効な存在となる
⇒ 専門知識を持っているが口ベタな監督と選手との橋渡し(翻訳者)として、頭脳明晰な女子マネージャーを配置

・市場において目指すべき地位は、最大ではなく最適である
⇒ 多すぎる入部希望者を絞り込む

・成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。まちがいや失敗をしない者を信用してはならない。人は優れているほど多くのまちがいをおかす。優れているほど新しいことを試みる
⇒ さまざまな野球部改革案を立ち上げる仲間を、敢えて制止することなくチャレンジさせる

など。

小説としてのストーリーもありがちな内容ですが、感動を誘うものになっています。

●感想
非常に面白くて夢中になって読んでしまいました。

「ザ・ゴール」や「経営パワーの危機~熱き心を失っていないか」など、小説仕立てのビジネス書にハマる傾向があるのですが、この本も例外なくそのパターンにハマりました。

特に、マネジメントの対象を営利企業ではなく高校野球部にしたことによって、顧客とは何か?という根源的な問いを、より深く考えさせる内容となっていると感じました。

自分も非営利組織である社会人吹奏楽団の代表を務めているので、この野球部ではこうだったけどうちの楽団ではどうだろう?なんてことを考えながら読み進めていました。

ドラッカーの「マネジメント」の実物にも手を出してみようと思います。

余談ながら、この本の表紙は萌え系の女子高生のイラストとなっていて、電車の中で読むにはちょっと気が引けました(笑)

2010年1月25日月曜日

[Book] STUDY HUCKS!/小山 龍介

●概要
ライフハックというキーワードで、効率良く仕事をこなしてより良い人生を送ることを提言している著者が、自身の経験も踏まえて勉強に関するハックを紹介ています。

社会人は時間が無い、という前提で、いかにして勉強時間を捻出するか/勉強効率を高めるかのための小技が満載です。

●詳細
勉強に関するハックが、ツール・環境・時間・習慣・試験・語学・キャリアの7分野に分けて、全87項目紹介されています。

勉強はつらいものではなく、楽しみながら行なうというスタンスなので、苦行を強いるようなものはありません。

ノートPCや100円ノートを活用するといった小技から、人の記憶は寝ている間に整理されるという科学的な裏づけも加えた上での、朝をアウトプット・夜をインプットの勉強に充てるのが効果的という提言などが記載されています。

●感想
非常に楽しく読めましたし、今すぐにでも実践したいと思う内容がたくさんありました。

個人的に一番へぇ~だったのは、少し緊張してシータ波が出ている状態のほうが勉強がはかどる、というもの。

緊張した状態では防衛本能が働き、少ない中からも沢山の情報を得ようと脳が活発に働くんだそうです。

なので、勉強は普段と違う場所や、知らない人が来るかも、という環境でやった方が効果的なんだそうです。

早速、喫茶店やファーストフード店での勉強を試してみようと思います。

ただ、どの本にも言えることですが、読んで実践するか否かが人生の分かれ目といったところでしょう。

2010年1月23日土曜日

iPhone 購入

前々から欲しい欲しいと思っていたiPhone を購入しました。
iPhone 3GS です。

まもなく利用10年になろうかというdocomo からの乗り換えにはちょっとためらいもありましたが、何事もチャレンジだよなーという最近の妙な前向きさに後押しされて購入を決意しました。

使い心地のレポートなどをぼちぼちしていきます。

2010年1月19日火曜日

[Book] 接待の一流 おもてなしは技術です/田崎 真也

●概要
ソムリエとして有名な田崎氏の説く、おもてなしの心構え及び具体的な方法がまとめられています。
自分に欠けている"気遣い"について学びたいと思って手に取りました。

最初に日本人がいかにおもてなしベタであるかを洞察し、2章では仕事上の接待でのテクニック、3祥ではデートでのテクニックが具体的に説明されます。

●詳細
副題は「おもてなしは技術です」とあるように、接待やデートにすぐにでも活かせそうな技術が紹介されています。

おもてなしにはホスト/ゲスト/サービススタッフという3種類の役割があり、そのトライアングルがうまく構成されている場合にこそ、おもてなしがうまく回るという理論が述べられています。

紹介されていた具体的なテクニックの例

・もてなす側は必ず事前にお店の下調べをする
・「好きなものを頼んで~」はホスト失格
・お酒の飲めないゲストには炭酸水を勧める(フレンチの場合)
・女性が座る時にはホスト役がイスを引いてあげる
など

しかしながら、そういったテクニックはあくまでも「相手を喜ばせたい」というホスピタリティからの行動であるということが繰り返し強調されているように、小手先のマナーやテクニックに捉われず、いかに相手に喜んでもらうか、を考えて人と接することが大事であるという姿勢が一貫して貫かれています。

●感想
欧米流のもてなし術に傾倒している感はあるものの、「日本人はもてなしが下手である」という主張には非常に賛同できました。

ゲストを喜ばせようと思っておもてなしをするにも関わらず、ホストがホスト役を放棄してしまっている場面が自分の周りにも非常に多いように思います。

人にいかに喜んでもらうか?を考えたら、やはり何もかも人任せにしてしまうのは筋違いですよね。

飲み会なりデートなりを主催する立場となった場合には、専門家であるサービススタッフ(お店の人)の協力を得ながら、あくまでももてなす側の主体はホストであるという心構えで臨みたいと思います。

やっぱり人に喜んでもらうというのは嬉しいものですから。

2010年1月10日日曜日

[Book] 生命保険の「罠」/後田 亨

結婚を機に保険のことをちゃんと考えようかな、と思って手に取った本。

著者は日本生命の元営業で、現在は保険の販売代理店として様々な保険を商っている人物ということで、保険のプロの目線から業界の裏側について様々なことが語られています。


生命保険は必ず入らなければいけない、という考えが自分の中にあったのですが、この本を読んで気が変わりました。

保険商品というのは結局は保険会社が儲かるようにできているので、保険に入るか否か、保険に入るとしても特約をつけるかどうか、という点についてはきちんと精査する必要があるとわかりました。

保険に関しては知り合いや営業の言いなりにならずに、きちんと自分で勉強して行く必要があるのだと痛感。


保険に関する考え方で目から鱗が落ちた部分も多かったですが、それ以上に衝撃的だったのが、保険会社の社員が実は自分の会社の保険に入っていないことも多い、という話。

自分が入りたい/使いたいと思っていないうものを売るって、非常に矛盾していると思います。


自分はいま、自社開発パッケージソフトを自社導入するプロジェクトに関わっています。

このプロジェクトを完遂させ、自社で利用しているからこそ自信を持って営業がオススメできる、という環境を一日も早く作らねば。

2010年1月7日木曜日

[Book] 時間を売るな!/飯塚 哲哉

副題は"実践と思考のシナジーを生み出す「1R2E3S」"。

著者は大手企業から独立し、ベンチャーを興して成功した方。

前半では副題にある
1Resourse
2Excutions
3Studies
の仕事術を説いています。
これは"一人が二つの仕事を同時に実行しながら、次の仕事のテーマを三つ考える"を意味する著者の造語です。

効率よく仕事を進めるためには待ち時間などを利用した並行作業作業を進めるべし。

また、作業後に「次は何をやろうかなー?」という無駄な待ち時間をつくらないためにも、常に次の仕事のアイディアを練るべし。

という方法です。


これを実現するためには他人(主に部下)をうまく使わなければならないということで、後半ではチーム運営やリーダー論が述べられています。

最も腑に落ちたのが「暇であることもリーダーの仕事」ということ。

より多くのSを生み出すためにはある程度の余裕が必要で、余裕を生むためにはしっかりと業務分担するべし、という内容には強く同感しました。

2010年1月5日火曜日

[Book] 地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」/細谷 功

インターネットの発達により旧来型の頭の良い人(知識豊かな物知りさん)の価値が薄れ、これからの時代は物事に対する問題や解決法を考える力(地頭力)が大切である、という内容が説かれています。

地頭力のポイントは「結論から」「全体から」「単純に」考えること。

様々な場面で地頭力が有効である例が説明されていますが、それを読んでいると自分は旧来型の物知りさん的な頭の良さを重視しているなぁ、と痛感。

確かにネットで調べれば大抵のデータは集まってしまう時代なので、知識の詰め込みはもはや無用なのかも知れません。

特に自分に欠けてると感じたのが「全体から」考える習慣です。行き当たりばったりで行動してしまい、全体を見通したスケジュールを立てたりするのが苦手です。全体から考える癖をつけるため、まずは何か資料を作る際には目次を最初に作る、を心がけます。


地頭力を鍛えるために有用だとされているのが、本書のもう一つのテーマでもあるフェルミ推定。

記載されていたフェルミ推定の例題、あなたならどう説きますか?

「日本全国に電柱は何本あるか?」

ルール
・一切の調べものは禁止
・紙と鉛筆のみ利用可
・制限時間は3分

答えの正確さではなく、どのように考えたかのプロセスが重要です。

2010年1月3日日曜日

[Book] 1分間をムダにしない技術/和田 秀樹

数多くの著作を出し、大学教授の仕事をこなしつつ、更には3つの会社の経営者でもあるという、超多忙な著者の時間術について述べられています。

要約すると以下の3点について書かれています。

・同時並行(○○しながら××をやる)を常に考える
・投資対効果を考え、時間の節約になるものには投資&時間の無駄なことは切る
・自分の生活を記録して、無駄が無いか&自分がどの行動に何分かかるかを把握する

自分は元々ながら族の気があるので、著者の述べている時間術には大いに共感するところがありました。

1日24時間というのは誰にとっても共通の制約ですが、その時間で人よりも倍の仕事量をこなすことができれば、実質的に時間が倍になったのと同じことになります。

コストというとお財布から出て行くお金にばかり目が行きがちですが、無駄な時間をするというのも大きなコストだと強く感じました。