2010年8月8日日曜日

食品の裏側 みんな大好きな食品添加物/安倍 司



著者は元々は食品添加物を売る側の立場。

売っている当時は自分の仕事に誇りを持ち、それこそ添加物を売りまくったそうですが、ある出来事を機に食品添加物のあり方に疑問を抱くようになりました。

それからは食品添加物の会社を辞め、食品添加物に関する情報公開を使命として、元業界人の立場を活かした啓蒙活動に携わっています。


かといって、食品添加物=悪、という一元論ではないところが、この手の本としては珍しいところです。

食品添加物を使うことによって、調理時間が大幅に短縮できるなどの利益を人が得ていることも紛れもない事実だとして、前半では食品添加物の害や制度上の問題なども取り上げつつも、後半では食品添加物とうまく付き合って共存していく道を示しています。


P191
『食品添加物とは、台所にないもの』

何百種類にも及ぶ食品添加物を記憶するのは不可能だし意味がない。

そこで基本中の基本として「台所に無いもの=食品添加物」と定義することによって、まずは食品添加物がどれほどの食品に入っているのかを知ることが大切だと著者は説きます。

情報開示が十分にされていないことは確かに問題ですが、現状を知らなすぎる消費者にも問題ありですよね。

まずは自分が何を食べているのかを知る、現状把握が大切だと言うのは何においても共通のことです。


P194~
食品添加物と上手に付き合う5つのポイントより
①裏の表示をよく見て買う-まずは手首の練習から
②加工度の低いものを選ぶ-手間をとるか、添加物をとるか
③「知って」食べる-1週間というスパンで考える
④安いものだけに飛びつかない-安いものには理由がある
⑤「素朴な疑問」を持つこと-添加物と付き合う最初の一歩


①は上記の現状把握。さらに③も加えて考えることで、目先のことだけで一喜一憂しないことも大切です。

②④⑤は心構え。特に⑤のように、何でこんなものが入っているの、添加物表示のこれは何?と疑問を持つことが大切です。

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