2010年9月1日水曜日

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間/高野 登


プロポーズのために予約したら頼んだわけじゃないのに部屋中に風船が飾られていた、などの様々な印象的なサービスをしてくれることで有名な、リッツ・カールトン・ホテル。

※上記演出は知り合いが体験した実話

その日本支社長である著者が、なぜリッツ・カールトンがそれらの素晴らしいサービスを行うことができるのかを、企業理念の浸透のさせ方や人材の育て方などの観点から語った一冊。

実際にリッツ・カールトンで起こったサービスを超える瞬間のエピソードも散りばめられていて、読むだけでリッツ・カールトンに泊まりたくなることも請け合いw


P65
『クレドは心から納得するまで繰り返し考える』


クレドとは「リッツ・カールトンはお客様や従業員にとってどんな存在であるべきなのか。そのために私たちは何をすべきなのか」を一枚の紙にまとまたもの。

リッツ・カールトンのスタッフは、全員がクレドを持ち歩いているそうです。

内容を見る限りでは社訓に近いのかなと思いますが、それを全従業員に浸透させる事を徹底していることがリッツ・カールトンの強みであることは間違いないようです。

社訓をはじめ、組織の存在意義として立派な言葉を掲げているところは多いですが、案外それを浸透させる努力を怠っているところは多いでしょう。


要望に耳を傾けてニーズを見たすだけではイノベーションは生まれない、ということを改めて感じさせてくれる一冊でした。

フォードが人々の要望を満たす速い馬を生み出すことではなく、自動車というイノベーションを生み出したように。

イノベーションを生み出す発想は、そのサービスを受け取る側の事を一生懸命考え、何があったら便利か?どうしたら心地よいかといったことにひたすら想いを馳せることによってこそ生まれるのかも知れません。

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