2011年7月22日金曜日

経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ/山根 節



ビジネスのリーダーに必要なのは大局観であり、そしてそれを支えてくれるツールが会計である。

会計と言うと細かい数字が羅列されている財務諸表を思い浮かべてしまい、あんなものは一部の専門家だけが読める特別な表であるという苦手意識を持ってしまいますが、この本を読むとそれがいかに間違ったイメージであるかがわかります。

会計はビジネスパーソン、特に広く世の中にアンテナを張るビジネスリーダーにとって、世の中の流れを知るための重要なツールであることがわかります。

一応これまで簿記の勉強などをしてきたので会計はそこそこ知っているつもりでしたが、それは木を見て森を見ずの状態であったことを反省。

まずは自分の勤め先の財務諸表を読むところから、自分の会計リテラシーを磨いていきます。

以下、読書メモ。

P34
『会計はまず経営活動に光をあてます。この光は貨幣価値という光です』


⇒ 会計は経営全体を照らし出してくれる唯一のツールであると同時に、
  逆にそれが会計の限界。貨幣価値に引っかからないものは見えない。
  しかし、会計から経営をイメージすることはできるので、そのセンスを
  磨くことは絶対に必要。


P38
『仕事で会計の使える経営管理者になりたいのでしたら、いきなりリアルな財務諸表と格闘することをお勧めします』


⇒ 会計はビジネスパーソンの言語。言語はとにかく使って覚える。納得です。


P81
『経営はストックの拡大再生産プロセス』
P84
『ストック資源を成長させるために儲けるという拡大再生産活動こそが、経営そのものである』


⇒ 経営は"資本の回転増殖運動"である、というのを言い換えたのがこれ。
  B/S に表現されストックを使ってP/L に表現されるフローを回していき、
  結果的にはストックを増やすことが経営です。


P142
「会計で会社を立て直す」より
『財務リストラクチャリング - 資金ポジションの改善策』
  ↓
『営業・生産リストラクチャリング - 売れる仕組みの改革、生産改革』
  ↓
『研究開発リストラクチャリング - 売れる製品の開発、技術基盤作りへの改革』


⇒ 会計情報を使って、どのように会社の経営を立て直せ良いかというセオリー。
  業績回復のケースを振り返ってみると、このパターンに則ったものが多いですね。

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